2008年8月5日火曜日

ジャルコな日々

かつて「熱帯夜」という言葉があった。一晩中気温が25度を下回らない、そんな暑い夜を指す言葉である。ところが今じゃそんなのは当たり前、というか一晩中30度超えてますけど。先日なんか、一晩中クマゼミが鳴いてましたけど。暑ぅ〜。

こういう時には「暑い」「暑い」と口にしてしまうものだ。言ったって仕方ないけれど言ってしまう、これが言語という呪いをかけられた人間の宿命であろう。

そこでジャルコ。いやいや、日本語みたいにかわいく発音してはいけない。日本語で「ジャ」というと口の前方だけ、歯のすぐ後ろの空間だけでちっちゃく発音することが多い。これでは足りない。大量に息を吐き出しつつ舌を大きく後退させ、口の奥から大きく「じゃ」ないし「じゅゎ」という音を出すのだ。その際、唇は自然に前につき出すことであろう。それで良い。

次に「ル」であるが、これはいわゆる巻き舌である。(巻き舌の苦手な人は、単に「る」と言いながら大量の息を吐き出すだけでも良い…けど、ここはやっぱり強めの巻き舌が好ましい。)先程の深く強い「じゃ」の音の直後に出すにふさわしい深さと強さを保てばよろしい。

最後の「コ」は、それまでのことを思うと意外にかわいらしい音である。英語とかドイツ語みたいに強く激しい k の音を出してはいけない。フランス語や日本語みたいに柔らかめの「コ」である。ただし、母音に一工夫が要る。一番最後にフワッと口の力を抜くのである。日本語はある種律義な言語であるから、「コ」という時にはキチンと「コ」と発音し、その発声が終わってから口の力を抜くのが基本だが、ここでそんな他人行儀は無用である。自分としては発声の終わりなのだから、そんな自分の都合を相手に伝えてしまってよろしいのである。したがって、「コ」と言いながらすでに口の力を抜くことになる。すると、結果として「コヮ」ないし「コァ」みたいな音が出る。それで良い。それが良い。

では、以上を続けてやってみましょう。強く深く息を出して「じゃ」、同様に強く深く息を出して巻き舌で「る」、最後にかわいく「こゎ」。さぁさぁ、ボーッと読んでないで、ちゃんと言ってくださいよ。じゃ、る、こゎ。ジャ・ル・コヮ。ジャルコ。жарко.

これであなたはロシア語で、しかもほぼ完璧な発音で、「暑い」とつぶやいたことになる。どうです。少しの間、暑さを忘れてましたでしょ。そしたら、こんなバカなもの読んでないで、もうちょっと建設的な活動に戻りましょう。…っつーか、それにしても…ハイ皆さんご一緒に♪「ジャルコ!」

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